近さの地図:取引の相手が似ている産業
108の産業を、「誰から買い、誰に売っているか」の似かたで平面に並べました。近いほど取引の相手が似ていて、遠いほど違います(産業マップの配置は見やすさ重視で、距離に意味はありません)。ブルーオーシャン候補の4グループ(金色の輪)が、地図のどこにいるかも見られます。
2次元に落とすため、距離は完全には再現できません(元の非類似度と地図上の距離の順位相関 ρ=)。近い=似ている、の目安として見てください。
色:
点にカーソルを合わせる(スマホはタップ)と、その産業と「取引の相手が似ている」上位3産業が出ます。
候補グループは「似た者どうし」か?
各グループの構成部門どうしの平均距離を、同数の部門をランダムに選んだ場合(2000回)と比べました。「順位」は、ランダムな組み合わせより近い割合の逆で、小さいほど、まとまりが強いことを示します(50%付近=ランダム並み)。
| グループ | 構成部門どうしの平均距離 | 全部門の平均距離 | 順位(小さいほど近い) |
|---|
読み取り: G1(裏方)・G2(ネット)・G3(ケア)は、ランダムな組み合わせよりずっと近く、取引相手の似た「ひとまとまり」と言えます。一方G4(素材の川上)はランダム並みで、構成部門の売り先・買い先は別々です。G4は、取引構造ではなく「最終製品の陰にある」という見立てでくくったグループで、まとまりの根拠は弱いと考えるのが妥当です(仮説)。
読み方のヒント
- 円の大きさは2020年の産出額。金色の輪は、ブルーオーシャン候補グループ(G1〜G4)の構成部門です。
- 同じ候補グループの部門が地図上で固まっているかを見ると、「グループとして一括りにできる根拠」があるかを確かめられます。散らばっているグループは、売り先・買い先が実は別々で、くくりは筆者の見立てに近いと言えます。
- どの産業とも近くない(孤立した)点は、独特な取引構造をもつ部門です。
方法
- 産業連関表(2020年・108部門)から、各部門の「仕入れ構成」と「販売先構成」をつなげたベクトルを作り(自部門内の取引は除く、平方根変換)、部門間の距離(非類似度)を計算。
- 距離を保つように2次元へ配置(多次元尺度構成法 MDS、scikit-learn)。軸に意味はありません。
- スクリプト:
pipeline/similarity_map.py。出典と免責は方法と出典を参照。