就活・転職・探究に使う
大学生の業界研究、社会人の転職先選び、高校の「総合的な探究の時間」で、このサイトを使うためのガイドです。数字はすべて公的統計(産業連関表など)を筆者が集計したもので、政府が作成したものではありません。サイト内の「仮説」は筆者の推測で、確かめられた事実ではありません。
1. 就活・転職の業界研究に使う
会社のホームページや説明会では「その会社から見た業界」しか分かりません。統計で業界全体を眺めると、志望理由や面接での話に、自分なりの視点を足せます。
- 業界の大きさと伸びを見る。 産業一覧から業界のページを開き、生産額(規模)と実質の増減(伸び)を見ます。
- 「稼ぐ力」を見る。 付加価値率は、売上のうち給料と利益などに回る割合です。高いほど、仕入れた物に自分たちの価値を多く足している業界です。
- 誰から買い、誰に売るかを見る。 産業マップで業界を選ぶと、仕入れ先と販売先が浮かび上がります。売り先の業界が伸びているか、仕入れ先の値上がりの影響を受けやすいかが分かります。
- 周りの業界に広げる。 近さの地図では、取引の形が似た業界が近くに並びます。志望業界の隣にある業界も、候補として見えてきます。
- 転職では「今の業界とのつながり」から探す。 今の業界の仕入れ先・販売先の業界は、顧客や取引の知識がそのまま活きる転職先の候補です。近さの地図で隣にある業界は、取引の形が似ているので、業界の知識を活かしやすい可能性があります。
- 働く場所の産業を見る。 県別の立体地図で、地元や勤務を考える地域が何で稼いでいるかを確かめられます。
使うときの注意
- 産業連関表は数年に一度の統計で、最新は2020年(コロナ禍の年)です。直近の動きは各社の決算資料などで補ってください。
- 業界全体の平均なので、個々の会社の状況とは違います。
- 面接で話すときは「統計の数字(事実)」と「自分の考え(仮説)」を分けて話すと、説得力が増します。
2. 探究学習の「問い」に使う
問いの例です。どれも、このサイトのページに手がかりがあり、さらに公的統計で確かめることができます。答えは一つとは限りません。
なぜ、自動車づくりの費用に占める鉄の割合は下がったのか?
手がかり:産業マップ(輸送機械)の、鉄鋼とプラスチック・ゴム製品からの仕入れ。調べ方:鉄鋼の用途別の出荷、車の軽量化の動き。
自分の県は何で稼いでいて、全国と比べて何が得意なのか?
手がかり:県別の産業構造の特化係数。調べ方:県の産業連関表、工場や観光地の立地。
円安になると、どの産業のコストが上がりやすいのか?
手がかり:円安と輸入品の、輸入品の含有率。調べ方:日本銀行の輸入物価指数、為替レート。
コロナ禍の2020年、取引が大きく減ったのはどの産業か? それはなぜか?
手がかり:産業マップ(対個人サービス)の仕入れ先。調べ方:宿泊旅行統計、外食産業の売上の統計。
日本と他の国では、産業のつくりはどう違うのか?
手がかり:国際比較。調べ方:OECD の国際産業連関表。
まとめ方のコツ
- 「統計で分かったこと(事実)」と「自分の考え(仮説)」を分けて書く。
- 数字には出典(統計の名前と年)を付ける。このサイトの数字を使うときは、もとの統計の名前と「Keizai Atlas(筆者集計)」を書く。
- 仮説を確かめるための統計を、政府統計の総合窓口(e-Stat)で探してみる。
- 用語が分からないときは用語集、仕組みは入門ガイドへ。
3. 仮説に意見を送る
産業マップや産業のページにある「筆者の仮説」には、「補足・反論を送る」ボタンがあります。その業界で働いている方の知見や、別の説明の可能性を歓迎します。届いた内容は確認したうえで、名前を出さずにサイトで紹介することがあります。
送るときは、名前・学校名・連絡先など、個人が分かる情報は書かないでください。個別の返信はしていません。